恋をした気持ちをうまく片付けるのは難しい。
夢を見た。夢の中で私は死から必死に逃げていた。あと1分で死ぬ、その時「好きな人に好きと言わなければ」という思いに駆られていた。
一度は伝えたことがある人だ。繰り返す日々の中で身近にいない人に恋をしているのに、もう気持ちに折り合いがついたと思っていたのに、それでも「まだ好きだよ」と、「大切に思っているよ」と伝えなければいけないと思った。夢の中とはいえ、もうすぐ死ぬという状況でひたすらにそれを考えていた。
それくらい、一度でも抱いた恋心を片付けるのは難しい。
私の恋の相手なんてほぼ芸能人。彼らは私の知らないところで彼らの思うように生きている。恋愛経験もそれなりに積んでる。そんなのわかってる。
でも結婚発表で初めて公の場で知らされる"大切な存在"に驚き、泣いて、祝福しようと立ち直る。大好きな人の幸せを素直に喜べないなんて最低だと思っていた。結婚したからといってファンをやめるつもりなんてない。ファンならば幸せを願い続けることだけが役割だと。
でも無理だったよ。
結婚発表から7年。いきなりはめられた左手薬指の指輪で耐えていたものが壊れていった。ステージに立つ姿を見ている時間、私の中だけならばまだ恋をしていていい余地があると思っていた。マイクを持つ手がカメラに映る度に照明を反射するそれを見た瞬間、「それすら許されないんだな」って勝手に恨めしくなった。
勝手に抱いて勝手に無理して勝手に恨めしくなっただけ。この恋心に対しての彼への責任なんてない。真っ当に生きているだけで恨み言吐かれるなんて理不尽にも程がある。
それでもうまく片付けられなかった。他人がどう諭そうと抱いたものは自分の中では絶対的に存在し続けるものだ。よくわかった。
前置き長いけど話したいのは別に結婚指輪ショックの話じゃなくて好きなアイドルの恋愛事情に一喜一憂するのキツいから自分の考え打ち込みながらまとめるねって話です。
女性アイドルはいつまでも誰のものではないことが重要で、処女性を何より大切にしている特殊な職業だと思う。今少し在り方が変わりつつあるし、変えたいと思う子達もいる。以前にトーク番組でももクロの百田夏菜子ちゃんが"女性アイドルは年を重ねてたり結婚するとアイドルを続けられないのか"という話をしていた。そういう形のアイドルも見てみたい。新しい形を生み出していく姿はファンでなくともかっこいいと思う。それでもやっぱり王道としてある在り方は無垢な姿だ。
男性アイドル、というかジャニーズは数多の女を抱き捨てて来たような姿、雰囲気が求められるのかなと思った。滲み出る恋愛経験の高さ。絶対童貞じゃない。成長していくにつれて失われる幼さの代わりに色気を求められてるのかな……?っていうのは今年ジャニーズにのめりこみ始めたほぼ外野の一個人の発言です!石は投げないで!
もちろんそうじゃない子もたくさんいるし、例えば佐藤勝利くんがそんな雰囲気抱き始めたら落ち着いていられなくなるけど……。
その中間、「恋愛の匂いがしないスーパーアイドルなのにめちゃくちゃモテそうだし非童貞感丸出し」なのが私の中で増田さんだった。増田貴久。最近変ラボでスーパーアイドル認定された増田貴久!!
一度収まったものをほじくり返すようだけど、最近真偽不明の情報が週刊誌に載ったのをきっかけに私は増田さんに何を求めているのかわからなくなった。
「まだ誰のものではない」増田さんは鉄壁と呼んでもいいほど噂が流れてこなかった。でも発言といい行動といい、異性を意識しすぎないそれは確実にモテるものだしモテてきただろうし恋愛経験重ねてないと出てこない何か……明確にできない何かが出てる。
「絶対経験積んできたでしょ!」という気持ちと同時に「彼女なんて生まれてこのかた一度もできたことないよね」という願望が日々ぶつかり稽古してたんだ。すっごくいいバランスだと思う。個人的にこのバランスが最高に好き。
でもちょっとだけ崩れた。写真もない。目撃情報も居合わせた客ただひとりが気付いただけ。こんな不透明なものに踊らされる自分が馬鹿みたいだと思うけど、相手がどうとかどうでもよくて、前述のバランスが崩れたことが何より大きかったのかもしれない。夢の世界を徹底する人が生きる現実を垣間見てしまったことで喪失感を覚えた。何も失ってないのにね。
こんなにご新規様一名入りまーす!な私ですら増田さんが理想のアイドル像を徹底していたことを実感しているくらいだから長い間それを貫いてきた増田さんは本当にすごいし、こんな情報なんかでファンの心が揺さぶられるなんてなぜか私が嫌だけど増田さんが悪いとかそういうのじゃなくて。彼は夢を見せるという本分を驚くほど全うしてきた人だし。前述の勝手に恋心うんぬんの話なんですよ。
そういえば、増田さんの話してるけど私の自担は匂わせの常習犯 小山慶一郎。合コンメソッドの一部を参考にする場とモテワインの用途を明確にしろ!!!と私をプンスコさせた小山慶一郎。
好きな女性のタイプなり行動の仕方なり「もし彼女に〇〇されたらどうする?」の返答なりにまるで相手がいるような生々しさのある彼。Twitterのタイムラインにいる小山担が"友達"という単語を出される度に疑心暗鬼になる。彼の行動は悪しきものかな?と思ったらそれは多分違うだろうし、かと言って疑心暗鬼になる小山担が悪いなんてこともない。それだけ好きだってことだ。好きなら信じられるでしょ?という考えは否定はしないけど押し付けられたくないので勘弁してくれ。まぁ今その話はいいや。
プライベートはグループ名が取り払われた只人として生きているだろうけど、なにかに取り上げられた時点でそこにグループ名が付き只人ではなくなる。そのグループ名の元でしているお仕事の根本は「夢を見せること」だからね。それを踏まえてアイドル達は楽しく生きてね。
— サケ (@kk_kgy) 2016年9月6日
こういうツイートをしてから、街ゆく人皆情報源に成りうる現状を考えてあまりにも酷だなと反省した。小山さん発信の「ちょっと待て」となる事案は置いといて、最低限のことだけじゃなく最高の夢を見せてくれている彼らに私は何を求めているんだろう。
でも同時に「隠し通せぬのなら恋愛などするな!」という過激派な自分も出てくるしでもう大変。
ちなみに恋だのなんだの言ってるけど私は小山さんとお付き合いしたいわけでも結婚したいわけでもない。こういう話をしてると必ず出てくる「結婚できるわけじゃないのになんで?」という輩はあるべきところに戻って。
恋愛関係になりたいわけじゃないけど心の中だけくらいなら独り占めしたいし、ファンである以上ファンが彼の、彼らの頭の中にいる現状が幸せ。手越祐也がよくコンサートのことを"デート"と呼ぶけどあれは素晴らしいことです!そう!君と、君たちと!ファンとして!デートがしたい!
というわけで「お付き合いしましょう」の類の恋とはまた違う。じゃあなんだと言われても一言では言えないし、ここまでの流れでわからない人は納得はできても理解はできないからやっぱりあるべきところに戻って欲しい。
ならコンサートでデートできればいいでしょう、実際彼女がいようが結婚していようが関係ないって話になるかもしれないけど、違うんだよ。絶対的な相手が生まれることで心の中ですら独り占めができなくなる。ほかのファンがどうこうって話じゃない。確実に彼に愛されている人がいる。率直に言うと妬ましい!安全圏で愛したいし愛されたいからファンというポジションに不満はないけど妬ましい!!
相手いても話に出さないなら平気だと思うじゃん。疑惑が確信に変わったり本人が話に出さずとも生活や周りの人間が教えてくれるんだよいちいち。恋として心に芽生えた部分がこれらを受けてしくしく痛む。でも彼らだって人間だし恋もするしいつか結婚もする。幸せになって欲しいのに幸せを心から願えない。
あまりに理不尽だけどどうすることもできないしできたらとうに改善してるのでこういうこじらせた人を見ても優しくしてあげてください。
お仕事をまっとうしてても夢を見せてくれても少しの緩みで恋心は痛むけど、それは彼らが夢を見せ続けられなかったというわけではないし、苦しむ人たちが悪いと言う訳ではない。苦しむ人たちの気持ちがよくわかるし、でも夢を見せてくれる彼らが努力を怠ったかと言われたらそうじゃないし恋している側のエゴで彼らを否定したくない。結局どうすればいいかわからなかった。なんだこれ。
とりあえずQUARTETTOまだですか?